こんにちは JAYLOGです。
今回は応用情報技術者試験の午後問題の『配点』と『選択』というお話です。
午後問題は解く問題を選択できますので、自分に合った問題を選択する事ができれば合格に近づくことができます。
まず、午後問題の配点と構成について説明してから問題選択の話をしたいと思います。

この記事をで提供できる内容は
・午後試験の出題分野と配点が分かります。
・午後問題の対策をたてる上でどの分野を選択していくかの方向性を決めることができます。
応用情報の午後問題の配点

最初の1問目以外は選択問題なんだ。
配点は各20点で計5問解くんだ。
応用情報技術者試験の午後問題の構成と配点はこの様になっています。
問 | 分野 | 出題数 | 配点(100点満点) |
---|---|---|---|
問1 | 情報セキュリティ | 必須 | 20点 |
問2~問11 | ・経営戦略/情報戦略/戦略立案 ・システムアーキテクチャー ・データベース ・ネットワーク ・情報システム開発 ・組込みシステム開発 ・プロジェクトマネジメント ・サービスマネジメント ・システム監査 ・プログラミング | 10問中 4問選択 | 各20点×4問 |
計 | 100点 |
問1だけ必須問題で問2~11の10問中4問が選択問題です。
配点は各20点で計5題解くことになります。
配点はどれも同じなので自分の得意とする問題を選択することになります。
逆にきちんと選択して対策をたてないと配点が均等なので結構大変になります。
各分野に対して簡単にコメントしていきます。
情報セキュリティ(必須)
情報セキュリティは必須問題で知識問題が出題されます。
セキュリティといってもネットワークセキュリティや攻撃手法などが問われますので知識の絶対量が物を言う分野と言えます。
キーワードとしては『暗号化』『PKI』『攻撃手法』です。
経営戦略/情報戦略/戦略立案
いわゆるストラテジ系と呼ばれる3つの中から1題出題される選択問題になります。
他は1つのテーマに対して配点が20点なのに対してこちらは3分野のうち1つ出題されてその配点が20点なので対策を立てるには少々コスパが悪い選択問題ともいえます。
しかし、技術的な問題が出題されないため、テクノロジーが苦手な方にも取り組みやすい分野でもあります。
キーワードは『SWOT分析』『マーケティング』『3C分析』です。
システムアーキテクチャー
ハードウェア構成やネットワーク構成などの問題が出題されます。
例えばネットワーク構成図なども読み込まないといけないので、普段業務で触れる機会が少ない人にとってはしんどい選択問題と言えます。
しかし、逆にこれらの図が読めるのであれば特に前提となる知識があまりなくても解けてしまうという傾向があります。
つまり、図表の読み解きという第一歩が超えられると難易度が低くなります。
キーワードとしては『稼働率計算』『ロードバランサ』『仮想化』です。
配点を考えるとおススメの選択問題とも言えます。
データベース
SQLやE-R図の問題が出題されます。
SQLは単純なSELECTだけではなく内部結合、集合演算(UNIONALL)やGROUP句なども出題され、普段業務でSQLを触らない方や経験がない方には少しハードルが高い選択問題になってます。
SQLは慣れてしまえば別に難しいとは感じなくなるのですが、慣れるまでが大変なものです。
ここではSQLに特化した話をしておりますが、他についても一緒です。もし、この分野の業務経験がない方は、しっかり対策を立てていく必要があります。
キーワードは『SQL』『E-R図』『テーブルの再構築』です。
ネットワーク
ネットワークは知識問題が多いため、きちんと対策を立てることが出来れば配点に対してコスパがいい分野と言えます。
また、情報セキュリティとネットワークは密接な関係がある為、2つの分野をまとめて勉強した方が効率はいいです。
この分野を解いていくのであれば情報セキュリティをベースにネットワークの知識を入れていく方針で行きましょう。
キーワードは『無線LAN』『DNS』『デフォルトゲートウェイ』です。
情報システム開発
情報システム開発は設計工程の内容はオブジェクト指向等の開発に関する全般の問題が出題されます。
計算問題も出題されるため、ある程度の慣れが必要になります。
UMLなども出題されますので、結構幅広い分野だといえます。
ソフトウェア開発の経験が多少でもある方は選択した方がいいかもしれません。
組込みシステム開発
組込みシステム開発は難易度が高いです。
問題の種類も結構多く、組込みシステムの開発経験がない方でないとなかなか対策を立てるのが厳しい分野です。
ですので、配点の割には問題が難しくコスパが悪い分野になります。
キーワードは:『割り込み処理』『タスク処理』です。
プロジェクトマネジメント
リスク管理や進捗管理などのプロジェクトの管理の問題についての問題が出題されます。
プロジェクト管理の経験がある方であれば難易度が低く感じることでしょう。
この試験に限らずですが、プロジェクトマネジメントはPMPに準拠した問題が多いです。
基本的には知識の問題が多いので前提知識があればそんなに難しくはないです。
キーワードは『リスク管理』『EVMS』『品質管理』です。
サービスマネジメント
情報システムの管理と運用の問題が出題されます。
サービスマネジメントはITILに準拠している問題が多いので、この辺の知識があると難易度が低い問題と言えます。
また、そうでない方も求められる知識量が少ないため対策としては立てやすいものになります。
配点の割にはコスパがいい分野です。
システム監査
システム監査はプロジェクト管理やサービス管理などのシステム関する活動に対する監査の問題が出題されるため幅広な知識が必要な問題です。
その割には参考書ではあまりページが割かれていないため、学習するための情報量としては少なめです。
システム監査単体としては求められる知識は少ないので前提知識がなくても解ける問題が多いです。
一方でその他の分野と絡めた問題が出力されるため他の分野(プロジェクト管理、サービス管理)と同時並行で進めていくととても効率が上がります。
プログラミング
プログラミングとはいっても言語問題ではなくソート処理などのアルゴリズムの問題ですので、普段業務でプログラミングをしている方も対策が必要になります。
アルゴリズムについて知識のある方にとっては簡単ですが、そうでない方だとハードルは高めです。
対策についても短時間では対応が困難で時間がかかるのが特徴になりますので、配点に対してコスパが悪いです。
キーワードは『ソート処理』『リスト』などです。
どの問題を対策していくか

まずは、自分が経験したことがある分野を対策する
そのうえで自分が対策立てやすいと感じる分野を対策していく
次に、試験対策をする上でどの問題を選択するかという話です。
対策としては選択問題の10分野中5~6分野はカバーしておく必要があります。
というのも4分野にしてしまうともし想定外に難しかった場合の代替となる分野が選べず得点が稼げなくなるからです。
問題選択についてはまずは自分の経験があるものを最優先に選ぶのが賢明です。
その後自分の得意とする分野を選ぶようにしていきます。
得意分野を考える上では『テクノロジ』『マネジメント』『ストラテジ』とまずは主軸となる分野を決めて学習していく、次にその学習分野に関連するものを対策していくと効率がいいです。
主軸別のお勧め分野を下に記載します。
『必』は必須、『高』『低』は対策の優先度をになります。
出題分野/対策の主軸 | テクノロジ | マネジメント | ストラテジ |
---|---|---|---|
情報セキュリティ | 必 | 必 | 必 |
経営戦略/情報戦略/戦略立案 | 低 | 高 | 高 |
システムアーキテクチャー | 高 | 低 | |
データベース | 高 | ||
ネットワーク | 高 | 低 | 低 |
プログラミング | |||
情報システム開発 | 高 | 低 | |
組込みシステム開発 | |||
プロジェクトマネジメント | 高 | 高 | |
サービスマネジメント | 低 | 高 | 高 |
システム監査 | 高 | 高 |
午後試験開始時どの問題から選択するか

自分の対策した分野から選択するのはもちろんだけどその中から『簡単なもの』『時間がかからないもの』から手を付けていこう
A.今まで学習した分野か
B.問題は簡単か
C.時間内に収まるか
今まで学習してきた分野か
当たり前ですが、自分が学習してきた分野から選ぶようにしてください。
試験当日今までに勉強をしたことのない分野をに手を出してしまうと自滅します。。
問題は簡単か
対策する過程のなかで得意分野が出来たりしますが、その得意としている分野が想定より難しい場合があります。この時、ほかの対策をしてきた分野と比較してそちらの方が簡単であれば、得意分野を切り捨てたり後回しに出来るかどうかは重要です。
得意分野は今まで投資してきた時間もありますので、中々切り捨てることが出来ないかと思います。
しかし、あくまで目標は試験合格なので失点リスクが高い分野に手を出すのはお勧めしません。
ですので、なるべく簡単な問題からトライしましょう。
時間内に収まるか
先ほどの簡単なものを選ぶポイントの1つになりますが、想定の時間に収めることが出来るかというのも問題選定において大事なポイントです。
簡単な問題であっても、計算量が多くて時間がかかるとなるとほかの問題に影響が出るリスクが発生します。
そうなるとその分野については高得点が取れるが、ほかの分野の点が下がってしまう事態が発生します。
(全体としての点数が下がってしまうリスクです。)
あらかじめ想定の時間を立てておいて、テスト時にその範囲内で収まるかの見通しを立てましょう。
さいごに
ここまで応用情報技術者試験の配点と問題選択についてお話してきました。
問題の選択は試験の合否に大きく影響をさせるものになります。
午後問題は配点が同じですのでなるべくご自身にとってコスパの良い問題を選んでいきましょう。
応用情報全般の学習方法についてはこちらです。
午後に特化したものはこちらになります。
参考書・問題集についてはこちらをご覧ください